jane1980’s blog

「預言書を隠し持った煙突掃除の少年」冒険記

セルビアの背景布・衣装のこととか。新企画『肖像画〜THE PORTRAIT〜 』質問への回答

昨日募集開始した撮影企画。

ご質問いただいたので
決まってる範囲でお答えしますね。

 



Q:背景はどんな感じになりますか?
(それによって洋服決めたいです)


A:下記の2パターンのどちらかを使用していきます。
 購入した時のサイトの写真しかないのですが、
 衣装を決める際のイメージとしてご参考にしてください

 

 

Patern-1 :Atlantic Storm - special edition

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Patern-2 :Irving Penn - special edition

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ライティングやホワイトバランスによって
色やディティールの見え方は異なりますが、

 

f:id:jane1980:20190625184202j:plain

届いた状態。自然光だとこんな感じ。

(実はまだ荷ほどきしてない←
 細かい部分は現場で確認してね笑)

 

 

衣装決めの参考になったら幸いです。

 

・・・これ、参考になる?w 

大丈夫?www 




さて。
今回ご応募いただいた方への
お知らせの中で、


「衣装はご自身が
 今回これな気がする、と感じるものを
 お持ちください」

 

と伝えていました。

 

もし迷われる場合は
当日お持ちいただいて、
その場の感覚で決めていきましょう、と。

 

 


で、先のご質問をいただきました。

 


ファッションをお仕事にされている方だったので
流石なご質問やな、と感心しつつ
きっと他の方も聞きたい情報のはず、と思って
書いています。

 

(誰かからの質問は、全く関係のないはずの違う誰かにも
 必要なものだったりする。これ最近ほんとーによく体験するので)

 

 

 

今回唯一決まってるのが
今年始めに手に入れた
セルビアの背景布を使うこと

 

他は現場で決めていく、
その場で変わっていくという
「変数」だらけの中で



前から決めていた
唯一の「定数」がこの背景布でした。

 

 

 

(あともう一つ定数があるのだけど
それはまたの機会に。)

 

 

 


**************

 

これまで私が提供してきた
ポートレート撮影は、

事前にヒアリングしたり
衣装の打ち合わせをしたり

場合によっては
衣装フィッティングや
お買い物同行を自らすることもありました。



撮影ではたいてい専用の
強い光を発する
ストロボ照明を用いるので、

衣装の色や形、ディティールが
普段日常で目にしているものとは異なり
写真の見え方に大きく影響するからです。


なのでたとえばメイクなんかも、
ストロボを焚いて撮ると
実際よりもかなり薄付きに見えたり、


艶があるファンデを使うと
テカり過ぎてしまう等、
「写真」となると
普段とだいぶ変わってきたりします。

 
(だからこそその道のプロがいるんですね)

 


コンセプトや企画にもよりますが、
写真を創り上げていく上で
その道のプロにお願いできるのが
ベストなのは違いない。


なぜなら本来の
「写真を撮ること」に
フォーカスできるから。
エネルギーを注げるから。
本当にありがたいよね。



企画や予算・スケジュールの都合で
それが必要だと感じれば
私自らやることもありました。



「写真に写る全ては写真家の責任」
「絶対に言い訳はしない。写る全てに責任を持つ」

 

 

一見すると
とてもプロフェッショナルな感じですが
心のどこかに


「私が決めてあげないと」
「写真に関わる全ては私がプロなのだから」

 


に執着があったのだと思います。


 

 

なぜなら、
後日撮った写真を見て

「やっぱりここはこうした方が良かった。」
「あの時の感覚を通すべきだった」

 

みたいに思うことを
何度か経験してね。

 

 

結局は自分の感覚を信じきることや
うまく伝えられないもどかしさ、

何よりぶつかることを恐れ
諦めてしまったんだよね。

 


いやー
私ほんとぶつかるのが苦手でして笑



で、それをどうにかしたかったので
今度は事前に把握し
管理する策を講じてみたという。

(間違いとは思ってないけど)

  

 

 

 

なのだけど、
今回の企画を考えた時に


「私は写真のプロなのだから、
 全て管理し意見する」

 

のは違うなと思ったんです。

 

 

写真のプロとしての意識は大事。

だけどそこにいる限り、
結局「写真」の領域を抜けることはできない。


私は写真を
「写真たらしめるもの」ではなく、

そこだけに留まらない「何か」へ
拡大させてみたくなったのです。



だから「その場」はもちろん
「自分」にも「相手」にも委ねたい。

 


その結果、たとえ双方で
感覚の違いが出たとしても

今ならきっと
恐れず一緒に創っていける。

 

そう感じました。

 

 

 

 

長くなっちゃった笑

 

 

今回は事前に衣装決めしたり
あれこれ打ち合わせするのは
違うな〜と思って

掘り下げてみたら
こんな感じでした。

 

 

「自分で決める」のも大事。でも
「迷ったら迷ってると正直にいう」のも大事。

 

決めることも迷うことも
愛していきたい。

 

 

正解にとらわれず
そんな風にいきたいなと思ってます。